砂と鉄

よく分からない備忘録たち

2021年に鑑賞した映画

2021年に鑑賞した映画の記録です。

感想などです。

 

 

 

2021年に劇場で鑑賞した映画は134本でした。

去年に見すぎたと思ったため、2021年は控えめにしようとはしたのですがだめでした。

今年はあまり繰り返し鑑賞した映画はなく、個人的にはいろいろな作品が見られた気がします。

 

以下は鑑賞した作品の中で、特に印象が強い作品です。
余裕があるときに、他の作品も追記するかもしれません。

 

印象に残った作品

燃えよデブゴン TOKYO MISSION』

新年初めてに見た作品です。アクションコメディの勢いのよさが楽しくて好きです!

 

ヒッチャー ニューマスター版』

理由や動機なく追いかけてくる相手が怖すぎて最高です!
殺し方や追いかけ方が容赦なく、絶望的な気持ちとそれに比例してできる限りの力を尽くして一矢報いたいという気持ちが出てきて楽しかったです。

 

『劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族』

猫が好きなため、見られてよかったです!本当に猫という存在がごく当たり前の日常として共に生きている一場面や、人々と共に暮らしながら成長していく猫の姿から自然の過酷さを感じられた気がして好きです。

 

『映画 けいおん!

『アースフォール』が微妙すぎて、急遽見ました。アニメシリーズは見ていませんが、めちゃくちゃよかったです!

 

『異端の鳥』

戦争の苦しみ、差別、戦いにより疲弊し差別をしてしまう(それが当然になる)人々、ということが最初から最後まで丁寧に描かれている作品に、「何が戦いによって失われるのか、人は生きるために何を捨てて他者を傷つけられるようになるのか」と考えさせられました。

 

『陶王子 2万年の旅』

陶器の歴史を題材にした映画ですが、様々な作品や陶器のルーツが丁寧に説明されているため人類と陶器の歴史が分かってとても楽しかったです。
陶王子の人形の表現もとても素敵で、見られてよかったです。

 

『ノンストップ』

勢いがいいコメディとアクションが見られてすごく好きです!
アクションがすごすぎるのと、フラグの回収もきれいにされるうえに、夫婦が仲良さそうだったり、友情ものの一面も見られて……好きです!!

 

『春江水暖』

かつて未来に向けて生きた家族が、老後や子どもの成長を迎えて「家族の代変わり・家族の老い」といったことを中国の広大な風景を背景にしつつ、まるで一つの大きな絵のように描かれていて、単なる老いや死への寂しさよりも、人の生死について考えさせられました。

 

『ハッピー・オールド・イヤー』

捨てるとは何か? この行いは自己満足でしかないのではないか、家族と過去の縁とは何か、これは苦しい思いまで捨てる必要があるのか、徳と善悪、縁、苦しみ、決別、出会い、人と人の執着と別れとは何か? をたくさん考えました。
まるで仏教思想を見ているようでありながらも、普遍的にありふれていながらもまだまだ簡単に割り切れない人々が抱えている業なのかもしれないなどと考えました。

 

『FUNAN フナン』

どういった政策があって、あのような時代が引き起こされたのか、その最中に生きていた人々はどのようにしていたのかを見られて、人々はここまで悲惨なことを起こせるのか、そして、その中でも気高く生きていた人々がいたのだと感動しました。

 

『ダーリン』

この世の苦しみと幸福から紡がれた寂しくも、美しい物語でとても好きです!

 

『剣客』

王道ながらもアクションとかっこよさを極めた作品で、すごかったです!
主人公が生きるため強くならざるを得なかったと思われる描写と、その強さゆえに人々から執着をされるという因果の果てに訪れる平穏がとても好きです。

 

八仙飯店之人肉饅頭

ずっと見たかったホラー映画だったので、見られて最高です!
やはりホラーは目を背けてしまいそうになるため、逃げ場のない劇場で見たいですね。
人肉の調理がされるのでとてもいいのですが、ゴア・ホラー描写、暴力描写が苦手な方が面白半分で見るのはおすすめしません。

 

『椿の庭』

家の記憶、風景への愛着とそこを故郷としない者にとっても大切な場である家、というのがすごく丁寧に描かれていて、何かが変化していってしまう寂しさと諦めがすごく好きです。
あと張震さんの日本語がすごくて、聞き取れてよかったです。(日本語の聞き取りがへたで、邦画を見るのは得意ではないため…)

 

『サイコ・ゴアマン』

SF・サイコ・アクション・コメディ・ホラー要素をぎゅっと詰め込んだ愛(?)とグロテスク(ギャグ)の作品でとても好きです!
何も考えずに楽しいな~と(低予算)コメディホラー・特撮映画を見たいときにおすすめです。
また編み物をし始めたため、出てくるキャラクターをあみぐるみで作るなどしました。

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『最後にして最初の人類』

キービジュアルからすごく好みなのですが、死生観や人という種の存続、その方法、価値とは何かを考えさせられました。
生まれる・死ぬ間際に見る夢がこうした世界だったらいいなあと思います。

 

屋敷女

妊婦をテーマにしたホラー映画で、妊婦に対して起きてほしくないことが考え得る限り起こります。
痛み・スプラッタの描写では随一のホラー映画のため、怖いものが好きな方におすすめしたいです!(本当に怖いものや痛そうな描写が苦手な方、妊婦さんにはおすすめしません。)

 

戦場のメリークリスマス

有名作品ですがまったく知らない状態で見て、すごくて引き込まれました。
愛のコリーダ』も見ましたが、どちらも愛と一言では割り切れない激情が垣間見られるようでとても好きです。

 

『クリーン、シェイブン』

『アングスト 不安』と同じように精神的な恐怖、不安をあおられるとても素敵な作品です。(わたしは陰鬱な作品が好きな傾向があり、自身の内面がどれほど脆く構成されているのかと思い知らされる作品が好きなためです。)
頭に何かいるのではないか、現時点の技術では身体の五感を通してしか認知できない自身が認識する世界に対して疑問を持ったことがある、不安症の方にはおすすめできませんが、とても心を揺さぶられると思います。(この変化が必ずしもよいものとは限らないため、心身の元気なときの鑑賞をおすすめします。)

 

『ターボキッド』

『サイコ・ゴアマン』と似たよく分からない低予算ホラー(ナンセンススプラッタ青春アクション?)映画です。
低予算そうながらにも派手に血のりを出したり、荒廃した世界観をきっちり描いていたり、アクションもしっかりしていたり、少しさみしくも華やかな青春があり、最高です。
特に個人的には腸を引きずり出す場面がとても好きです!

 

ゼイラム

めちゃくちゃかっこいいSF作品で感動しました。
世界観とはらはらする展開、ゼイラムの怖さとかっこよさ、主人公たちが生き残ろうと最後まで戦い尽くす姿が噛み合っていて、最後まで最高!です。

 

『ベイビーわるきゅーれ』

殺し屋の普段の生活と怠惰な雰囲気、社会にどこか馴染めない主人公コンビがすごくかっこよく、かわいくて魅力的で最高!です。
三回劇場で見ましたが、すごくいいです!!
同監督の『ある用務員』『最強殺し屋伝説国岡』『黄龍の村』もめちゃくちゃ好きで、どれも出てくる人たちとアクション、物語が最高で好きです!

 

『整形水』

外見の美とは何かをとても考えさせられました。美をめぐる争い、搾取、執着、一体何を美しいとするのかという、皮肉まで聞いていて、とても恐ろしく、すごい作品です。

 

『DAHUFA 守護者と謎の豆人間【字幕版】』

説明がほとんどないのですが、物語の展開と雰囲気でおおよその世界観が分かりつつ、その世界の不思議かつ残酷な価値観と支配層と被支配層から成る構造にぞっとしました。
アクションも美麗かつ真正面から痛々しく、負けたら死ぬのだという緊張感があってとてもすごかったです!

 

『映画 真・三國無双

『返校』と並んで、ゲーム原作の映画作品としてめちゃくちゃ最高!と思いました。
三国志はほぼ知りませんが、なんとなく関係性やなぜ争っているかは分かるので、見ていてすごく楽しかったです。
わたしは呂布関羽が好きです。

 

『アレックス STRAIGHT CUT』

暴力とは何か、すべてを破壊する・されることはこれからも、かつても時が進む限りずっと行われていくのだろうなという諦め・絶望・怒りが伝わるすごい作品でした。
人の優しさや思いやりではなく、憎しみ・絶望・失望・諦めに浸りたいときにおすすめですが、本当に暴力描写に妥協がないためお気をつけください。

 

『ドーン・オブ・ザ・ビースト/魔獣の森』

死霊も映したい、怪獣も映したい…どっちも撮ろう!!という心意気が伝わってくる低予算ホラー映画です。その心意気に反して低予算の部分はありますが、かなり丁寧にホラー描写と怪獣や死霊たちを描いているため、面白い作品です。
低予算ホラー映画が見たいときにおすすめです。(そんなときがあるのかはともかく…)

 

『降霊会 ー血塗られた女子寮ー』

かなりきっちり伏線が張られたホラー映画です。
怖いところはかなり怖くも、最後まではらはらさせる展開と犯人を探す導線がしっかりしているため、楽しく見られます。
最後の場面は百合…となってとても好きです。

 

『聖地X』

ホラーと思わせつつも、主なものは「怪現象の性質を調査する」ことであるため、SCPが好きな方にはおすすめしたいホラーサスペンス・謎解き映画です。
主人公の口だけの頼りになりそうにない雰囲気がすごいのに、最後に向けてとてもかっこよくなっているのがとても好きです。
ちなみに犬は無事です。

 

『世界で一番美しい少年』

美しさとは何かを改めて考えさせられます。
(特にわたしには、『美しいゆえに神がかっている存在の少年・少女に人生をめちゃくちゃにされたい』という誰かを傷つける最悪の欲望があるため…)
誰かを外見の身で美しいと認識した際、消費をしているのだという実感を持って自身の表現を気をつけ(気をつけるというか、ゾーニングをしっかりする、この表現の何がよくないとされているのか、など規範を形だけ守るのではなく、その意味も考えられるように)たいと思います。

 

犬神家の一族(1976) 4K修復版』

スケキヨが湖面から足を出している場面が有名な作品です。
原作は未読ですが、トリックがすごくて最後まで一体誰が犯人なのだろうかとはらはらしました。
他にも舞台の美しさや田舎の寂しい雰囲気、栄華を極めた一族の重々しさ、人々の憎愛、戦争を背景とした時代感が新鮮で楽しかったです。

 

『レイジング・ファイア』

来年も見るかと思いますが、やはりドニー・イェンさん、ニコラス・ツェーさんはかっこいいうえにアクション最高!香港映画が大好き!!となる作品で最高!!です。
ベニー・チャン監督がこの作品の製作に笑顔でされていたのも知られて、本当によかったです。製作側の敬意がすごく感じられた気がして、嬉しかったです。

 

 

振り返ってみて

わたしにしては、今年はとにかくいろいろなジャンルの作品を見た印象です。
配信や購入したDVDで見た作品が100本ほどあるため、合計230本?ほど見ているようです。

どの作品も好みでよかったと思えるものが多く、自分の好みに合う映画を見に行けてよかったと思います。また順位付けができないなと改めて感じました。どれも好きです!
主に鑑賞したのはホラーとアクション映画ですが、他にはアートハウス系?とされる作品(『アレックス STRAIGHT CUT』『最後にして最初の人類』『MONOS 猿と呼ばれし者たち』など)を見るのが好きみたいです。
逆にシネコンで上映されるメジャーどころはほぼ見ておらず、マーベル・DCあたりは見ていないと思います。(わたしが見るとほぼ確実に文句や不満を言うため、マーベル・DCを見て面白いけれど not for me だった…となるより、低予算ホラー映画を見て楽しいと思う方が満足度が高い傾向にあります。)

2022年はホラー映画をもう少し見られたらいいなと思いますが、最近はなかなか体力がなく怪談を聞きがちになっています。アートハウス系の作品や、見終わった後に絶望に突き落とされる作品が好きなため、そちらの方もできるだけ見ていきたいです。

とは言いつつ、そろそろ映画鑑賞は…という気もしているため、鑑賞作品数を減らしていこうかなとも考えています。