個人的に好きな食人描写がある映画をまとめてみます。
以下からは、ホラー映画と映画における食人描写について触れています。
また映画の内容についても触れていますので、お気をつけください。
《注意》
これはホラー映画を見ていて怖いと最高!となる者が書いています。ホラー映画が苦手な方は信用しないでください。
また、「ホラー映画における食人の描写が好き」なだけであり、「食人」とそれに伴う犯罪行為を好む、肯定、容認、幇助する意図はありません。現実における「食人」行為を肯定、容認、幇助する意図もありません。
一部ホラー映画ではないと判断している映画もありますが、これは個人の判断です。見る方によっては、ホラー要素があると思われる描写があります。苦手な方は作品を見る前に、事前に確認することをおすすめします。
食人描写がある作品
『食人族』
劇場で見ました。おそらく、食人要素のある映画を初めて見た・劇場で食人要素のある映画を初めて見たという記念の作品です。
見た当時はホラー映画も食人もほとんど慣れていなかったので、「ホラー映画とはこういうものなのか…!」と独特の文脈が新鮮でした。(宗教画に裸体の要素が取り入れられつつも許されていたような文化が、ホラー映画にはあったらしく、ホラー映画というアンダーグラウンドの枠に成人向けの描写を含まれているのが許されている感覚です。)
時代背景もありますが、いかがわしい描写がそうではないといったように取り込まれている部分と動物の解体場面、差別的な暴力(差別的ではない暴力があるのかは別として)が印象的でした。意外と食人の描写は過激ではないのですが、倫理観に驚く部分が多い気がします。
それでも、作品の導入や作品のテーマは一貫していて、とてもおもしろかったです。
倫理的には戸惑うかもしれませんが、ホラーと食人の要素が比較的控えめでありながらも、成人向けの要素やホラー映画らしい後味の悪い部分もあるため、食人ホラー映画の入門としてはおすすめだと思います。
- ホラー映画入門度……★★★★(ホラー映画に少し慣れてきたときにおすすめ)
- 食人要素……★★★★(人肉の調理はしませんが食べます!)
- ゴア要素……★★★★(動物の解体があります。)
『悪魔のいけにえ』
これもホラー映画にまだ慣れていないのに、「とにかく怖いらしい」と噂で知っており劇場に見に行きました。
見ている間はあまりに怖すぎて、「まだ終わらないのか」と絶望していました。鑑賞後はあまりの怖さに頭が痛くなりました。
DVDなどで視聴した場合あまり雰囲気が出ないので、大画面かつ暗い映画館で鑑賞してほしいです!
それでも、直接的な食人描写はほとんどなく、血しぶきや体の断面などのゴア描写は控えめのため、意外と入門にもおすすめだと思っています。
ホラー映画に慣れていないうちだと、あまりに怖いので強制的にホラー耐性がつけられるかトラウマになります。そのため、いちかばちかとなりますがホラー映画初心者でホラー映画の耐性をすぐにつけたい方にはおすすめです。
人体を解体する描写に関しては素晴らしく、肉を解体する部屋に置かれている器具などで人間を完全に肉としてみなすように扱っている様子が見られます。
食人を楽しむ一家のホームドラマとして最高のホラー映画です!(ホラーや怖いものが苦手な方にとってはおすすめできません。)
- ホラー映画入門度……★★★★(ホラー映画に少し慣れてきたときにおすすめ)
- 食人要素……★★★(人肉の解体・調理を匂わせています!)
- ゴア要素……★★★(直接的な描写はかなり控えめです。内臓は出ません。)
『グリーン・インフェルノ』
「意識が高い人々が食人族との念願の出会いを果たし、相互理解はできずに一方的に食べられる」というホラー映画好きが夢に見たような最高の作品です。
まず上辺だけの意識が高い人々が調子に乗っているところから、容赦なく食べられていくという失望と心地よさが味わえます。
食人要素もすごいのですが、他にも嘔吐や事故による人体破壊も見られるので、個人的にはとても好きです。他にも薬物による名言や、恋人を食べてしまう、公開排泄などとにかくすごいです。ホラー映画にはこうした要素が盛り込まれていると最高になると表してくれる作品です。
食人要素については、顔面から四肢に至るまでの解体と人肉の調理が見られます。人肉を調理する描写はなかなか見られないので、おすすめの作品です。
ホラー映画に耐性がない方も、食人以外の要素にも一気に耐性をつけられるためおすすめです。
- ホラー映画入門度……★★★(ホラー映画に慣れてきたときにおすすめ)
- 食人要素……★★★★★(人肉の解体・調理があります!)
- ゴア要素……★★★★★(R18指定です。四肢切断、排泄、嘔吐などの要素もあります!)
『悪魔のいけにえ2』
『悪魔のいけにえ』という名作を撮った監督本人による続編です。
続編ですが、『悪魔のいけにえ』を知っているとなお楽しめるといったくらいで、ここから見ても問題はないと思います。(完全につながっている作品というには、作中に微妙に齟齬があるような…)
『悪魔のいけにえ』とは雰囲気がまったく異なり、「過剰なスプラッタ・アクションシーンがメインのホラー映画」という感じです。
食人要素もありますが、人肉の調理や解体する描写は控えめで、「誰かが食人をしている」ことを表す描写が中心です。その代わり、血のりや内臓が出る場面が多くゴアという形でとても楽しいです!(『悪魔のいけにえ』とあまりに雰囲気が異なるため、この作品を苦手とする方もいます。ご注意ください。)
また、なぜか食人一家を追う主人公がチェーンソーを両手に持ち戦うという謎のアクションシーンもあります。この場面だけでもとても面白いので、おすすめです。
- ホラー映画入門度……★★★★(ホラー映画に少し慣れてきたときにおすすめ)
- 食人要素……★★★★(人肉の解体・調理を匂わせています!)
- ゴア要素……★★★★(食人以外の内臓など、ゴア要素がたくさんあります!)
『失眠 ザ・スリープ・カース』
食人によるプリオン病と呪いをうまく組み合わせた、最高のホラー映画です!
とにかく追い詰められた主人公と食人に至ってしまう呪いと不眠の恐ろしさを描いてもいますが、単なるホラーではなく当時の時代背景を含んだ容赦のない描写も相まって後味が最高になっています。
食人以外にも人体破壊などの描写がしっかりされているため、ホラー映画に対して耐性をすぐにつけたい方にもおすすめです。
- ホラー映画入門度……★★(入門には適していませんが、ホラー映画を見たことない方がホラーへの耐性をつけるために見るためにはいいかもしれません。一歩間違うとトラウマとなるため、お気をつけください。)
- 食人要素……★★★★★(人肉の解体・調理はありませんが食べます!)
- ゴア要素……★★★★★(食人以外のゴア要素がたくさんあります!)
鑑賞時に書いた感想と考察です。
『ザ プラットフォーム』
ホラーではないのですが、食人の描写があります。
ただし、R15指定のためか食人部分(人肉の断面、人肉を食べる部分)にはぼかしがかかっています…
他にも生き残るために戦う描写がかなり手段を選ばず、痛みを強調した描写をしています。食事に関して何かしらの嗜好がある方にはおすすめです。
- ホラー映画入門度……?(ホラー映画ではありません)
- 食人要素……★★★★(人肉の解体・調理はありませんが食べます!)
- ゴア要素……★(食人以外のゴア要素も少しあります。)
『ダーリン』
ホラーではないのですが、食人の描写があります。
いわゆる「社会から外れて育った子ども(野生児)」として、人里や社会から隔絶された環境下で育った子どもが主人公の話です。食人以外の描写もとても丁寧で、少数派として生きざるを得ない属性、誰かを大切に思うことが描かれている点が最高です。
物語そのものに食人が強く絡んでいるわけではありませんが、生きるうえでか、人を食べることも社会から外れたところで何か意味があったのかもしれないと、「社会から外れたところで行われる食人」を描いています。
人を食べることへの罪悪感、背徳感、嫌悪といったものは、あくまでも人が社会を機能させるために集団を維持しようとして獲得した「価値観という機能」なのだと改めて思わせてくれる最高の映画です。
食人の部分はかなりしっかり食べていますので、ホラー映画ではありませんが、苦手な方はお気をつけください。(食人以外にも、児童虐待、差別などの描写があります。)
- ホラー映画入門度……?(ホラー映画ではありません。)
- 食人要素……★★★★(人肉の解体・調理はありませんが食べます!)
- ゴア要素……★(食人以外のゴア要素も少しあります。児童虐待などの表現もあるので、苦手な方はお気をつけください。)
『八仙飯店之人肉饅頭』
食人をテーマにした作品で有名な作品です。
人を手に掛ける、人肉の加工の描写、人への暴力といった描写がすごいです!
人体解体の描写は控えめですが、内臓などもしっかり映ります。ただし食人をする部分は控えめで、加工された人肉の入った料理が提供されたという描写に留まるので、食人映画入門としてはおすすめ…?かもしれません。
ただし、子どもに手を掛ける、暴行の描写が過激であり、普通のホラーとは一線を画した作品だと思いますのでお気をつけください。(ホラー映画であっても、子どもに対して手を掛ける描写は多くの作品で避けられており、描写されないことがほとんどです。)
それでも、主人公が好んで食人をしているわけでもなく、死体処理の一環として行っている描写が強いので、食人の描写が好きな方にとっては解釈違いかもしれません。(食人をするために人に手を掛けるのか、人に手を掛けてしまった結果食人に至るのかで好みが分かれるかと思います。私はどちらも好きですが、前者の方が好みです。)
- ホラー映画入門度……★(ホラー映画やゴア要素が好きな方にはおすすめです!入門には適していませんが、ホラー映画を見たことない方がホラーへの耐性をつけるために見るためにはいいかもしれません。一歩間違うとトラウマとなるため、お気をつけください。)
- 食人要素……★★★★★(人肉の解体・調理があり、食べます!)
- ゴア要素……★★★★★(食人以外のゴア要素がたくさんあります!)
『KKKをぶっ飛ばせ!』
KKKに復讐する話ですが、捕らえた人の人体の一部をKKKの構成員が食べる場面があります。
切断した人体を直接食べるため、人肉の調理が見たい方にはおすすめできません。
しかし、復讐する場面の一部に「KKKの内臓を取り出し、臓器を取り出した本人に口にさせる(本人は吐き出しますが)」という場面があるため、スプラッタ・ホラー描写が好きな方は好きな描写があります!
しかし、話のメインはKKKへの復讐のため、食人を楽しみにして見るのはおすすめできません。スプラッタ場面はかなりしっかりしているため、スプラッタ描写が好きな方にはおすすめです。
- ホラー映画入門度……★★★(低予算映画に慣れていない場合少し見にくく感じると思いますが、低予算ホラー映画の中では見やすい方です。)
- 食人要素……★★★★(調理はしませんがしっかり人肉を食べます。)
- ゴア要素……★★★★(多種多様なゴア描写が見られます。)
『哭悲』
感染病によって理性などのストッパーがなくなった方たちがどうなるかという想定で作られたスプラッタ映画です。見事にR18指定作品ですが、その指定をされた期待をまったく裏切らず序盤から終盤まで常に凄惨でおぞましい画面が続く最高の作品です。
主となる描写が食人というわけではありませんが、人を楽しそうに食べる人たちも登場します。
欲望に従って好奇心のまま行動するために、脈絡なく唐突に殺人を行い、生で人肉にかじりつくという描写も筋が通り、「疑問など抱かずに恐怖を味わえる」「楽しそうな食人が見られる」「調理せず食べるが、理性など失っているため目先の欲望を優先しているため生で人肉を食べる様子を楽しめる」という素晴らしい作品です。
スプラッタ作品が好きな18歳以上の方にはおすすめしますが、ホラー映画が苦手、または残酷な描写が苦手、救いのない話が好きな方が興味や好奇心で見るのはおすすめできません。お気をつけください。
- ホラー映画入門度……★(入門には適していませんが、ホラー映画を見たことない方がホラーへの耐性をつけるために見るためにはいいかもしれません。一歩間違うとトラウマとなるため、お気をつけください。)
- 食人要素……★★★★★(調理はしませんがしっかり人肉を食べます。)
- ゴア要素……★★★★★(多種多様なゴア描写が見られます。)
鑑賞時に書いた感想と考察です。
『ハングリー 湖畔の謝肉祭』
低予算を極めたようなクソZ級ホラー映画です。
『死霊の盆踊り』よりは多少はまし…?くらいの作品のため、低予算映画をつっこみどころを探しながら笑って面白がれる、そこそこ怖い場面を楽しむことができる方向けです。
全体的にぐだぐだな展開、すっきりしないゴア描写、ほとんど食べない人肉、映画の効果音が小さすぎるとZ級映画としては堪りませんが!!!(あまりにもおすすめできないため自暴自棄となっています。)
唯一食人映画としておすすめできるのは生きた人間から肉を削ぎ取る食べ方くらいです。あと少しだけあるどんでん返しも私は好きです。(ただし途中で「あ~これ〇〇か?」とすぐ分かってそれほど面白くない気もします。)
- ホラー映画入門度……★(低予算映画かつZ級映画です。そもそも映画としておすすめできません。)
- 食人要素……★★(一応人肉を食べます。)
- ゴア要素……★★(ある程度のゴア描写が見られます。)
『ヴィ―ガンズ・ハム』
社会的に犯罪を成すヴィーガンを食べる映画です。最高~~~!!!!
人を食べる点で特徴的なところがあり、「こいつ目の前にいたらいやだな…」という人々が犠牲になることで食人への罪悪感が少なくすっきり見られる珍しい作品です。
またブラックジョーク、皮肉を交えつつも、主人公夫妻の絶妙に滑稽でおぞましい殺人と食人を行う過程を描いてくれるところも他のホラー映画と比べると独特で私はとても好きです。
しかし、食人については「人体の解体は血抜きからやってほしい…」「臓器の解体なども見たかった」と思います。(おそらく予算の都合でできなかったのだと思います。これは仕方がないですが…)それでも、「人肉をしっかり調理しておいしく食べるのが見たい!」という方にはおすすめです。犠牲者全員がおいしいお肉になります!!!
ちなみに食人と殺人以外の細かな部分の描写がしっかりしており、最後まですっきり見られる一方で最後の最後に「最悪最恐に最低だな…」と悪意で脳がぐちゃぐちゃになり、最高です。
人間の悪意が好きな方にもおすすめです!
- ホラー映画入門度……★★★(低予算映画に慣れていない場合少し見にくく感じると思いますが、低予算ホラー映画の中では見やすい方です。)
- 食人要素……★★★★(調理をしたうえでしっかり人肉を食べます。)
- ゴア要素……★★★(多種多様なゴア描写が見られます。)
食人描写があると思わせてない作品
ここにあげるのは、「タイトルから食人がテーマと思わせる作品」「予告映像、フライヤーで食人描写で恐怖を煽る宣伝をされていた作品」にもかかわらず、作中でほぼ食人描写がない詐欺映画です。
食人を求める方はご注意ください。
『人肉村』
フライヤーと予告はいいのですが、作中で食人描写がありません。
人体を解体する描写のみのため、『悪魔のいけにえ』のリスペクトとも受け取れますが、作品全体から「『悪魔のいけにえ』をオマージュする製作陣、いけてる~!!こんな作品を作っちゃう俺たちってかっこいいし、最悪最恐に怖くて狂ってるホラー映画できちゃってますよね?!」といったお排泄物な意識が見えます。(『悪魔のいけにえ』の影響を受けた作品ははかりしれないうえ、別に食人や倫理・道徳を無視したホラー映画は珍しくもありませんが? この程度で狂気とか最恐とか思っているのか…? という気持ちに私はこの作品を見ていてなりました。)
また攫った女性を孕ませる描写がありますが、「人を食べるための食材・家畜として見ていない」「胎児が亡くなったときに悲しむのは、胎児を食べるつもりではなかったのか? 胎児を食べないくせに食人映画というのか?」といった食人に対する認識やこだわりがある方は微妙…になるかと思います。(上のこだわりは最悪のこだわりですが…)
低予算ホラー映画か、妙に意識が高そうな製作陣の鼻につく姿勢が見たい方にしかおすすめできません。
- ホラー映画入門度……★(ホラー映画やゴア要素が好きな方にもおすすめできません。低予算ホラーの退屈な映画が見たいときにはおすすめ…?)
- 食人要素……☆(人肉の解体はしますが、一度も食人をしません。)
- ゴア要素……★★(記憶に残る印象的なゴア描写はありません。)
『食人雪男』
低予算ホラー映画ですが、本当に予算がなかったのか演出・場面・物語といった映画の要素すべてが安っぽく、ある意味で感動します。
また食人とタイトルにあるにもかかわらず、雪男が人の顔の肉を剥して終わりです。
食人って、人肉を咀嚼し、嚥下して食べることであり、人の顔の肉に噛みついて剥すことではないが? となります。(食人の意味を調べてほしいうえ、こうした売り方をする配給会社に対し、昭和のやり方? と聞きたくなります。)
ただし、俳優さんの演技は真摯なため低予算ホラー映画を見たい方にはおすすめです。
- ホラー映画入門度……★(ホラー映画やゴア要素が好きな方にもおすすめできません。低予算ホラー映画が見たいときにはおすすめ…?)
- 食人要素……☆(人の顔が引き剥されますが、食べません。)
- ゴア要素……★(食人以外のゴア要素もそれほどありません。)
作中に食人要素が含まれる作品
『羊たちの沈黙』
この作品も見ていますが、見たのがかなり前ということで人肉を食べている場面はなかった気がしているので書いていません。人肉を食べる場面があれば、追加します。
『世界残酷物語』
作品の中でも「食人を行っていた民族」についての言及がありますが、人肉を食べる場面はないため書いていません。
豚や蛇を食べるために解体するといった場面は映されていますが…「奇怪に見える様々な文化を映した記録映像」 といった作品のため、あまり詳細には映されていません。
当時のアンダーグラウンドやサブカルチャーがどのように映像として残され、受容されていたのかの参考にはなるかと思います。(作品には捏造やいわゆる”やらせ”といった部分があるそうです。)
『毒戦 BELIEVER』
作中ので人体の一部を咀嚼、嚥下する場面があります。
「人肉を人肉として食べる」のではなく、「重圧をかけるため(重圧を切り抜けるため)に人肉と認識しながらも食べる」場面のため、「食人」よりもその場の駆け引きなどが印象的な場面です。
作品の主題そのものも食人がテーマではないため、こちらに書きました。
食人とホラー映画が好きなこと
ホラー映画が好きなのかと言われればあまり自信はないのですが、ホラーに関する作品は平気で、好んで見ています。
そういったときに、「ホラー映画が好きなんて…」「怖い」「精神によくない」と言われることもあります。おそらく悪趣味でなぜ好きなのかが理解できないという意図を含んで言われているのだと思いますが、こうした嗜好はあくまで創作された恐怖が対象であり、現実での怖い事件や事故を容認や肯定、擁護などするつもりはありません。私は創作された恐怖が好きなのであって、現実に対する認識はまったく違います。
創作されたホラー映画は怖ければ怖いほど楽しいと思っています。ときどき、「怖くないホラー映画だと言われても、怖かった」など耳にしますが、「本当に怖くないホラー映画はホラー映画ではないのでは?」という気もしています。そのため、ここで私が「おすすめ」と言っているのも「怖いこと」が前提になっています。本当にホラー映画が苦手な方はお気をつけください。
食人描写についてですが、私が好きな理由は、「人体損壊が好き」や「人体改造」が好きということから、「人体が食肉として加工されることは、人体改造なのではないか」という好奇心と興味があり惹かれているためです。(あと、口にできるものであれば何でも食べたくないのでしょうか…? イノシシや虫、スズメ、土など、いつもは食べない食事や、自身の生きている文化や倫理に背くものを口にしたときに、感じる背徳感や嫌悪といったものもすぐには否定せずに、”なぜ嫌悪などを感じるのか?”ととても興味深く思っています。ただしこうした考えは、作品上の描写に対してのみです。現実に対しても同じ考えを持っているわけではありません。)
ちなみに、私が見ている限り映画で食人の前に人体の解体や処理をしっかりする作品はあまり多くはありません。血抜きや人体の解体、内臓を取り出す、熟成のための保存などは画面での見栄えがあまりよくないためでしょうか…?
個人的に食人に対しての映画の描写を見ていると、「好んで人肉を加工する・食べる(食人愛好)」「食糧がない・脅されている状況下で人肉を口にせざるを得ない(食人嫌悪)」「人肉を処分するための手段として食人を選択する(食人選択)」があるのかなと思いました。
個人的には、食人にまつわるすべての表現が好きですがやはり人体を食べるために解体・加工を行い、好んで口にするというものが好きだと思いました。どうでもいい好みですが…